Digital Archives of Japanese Cultural Heritages
西大寺は、765年に女帝称徳天皇の発願により鎮護国家と平和祈願のため七尺の金銅四天王像が造立されたのが始まりです。創建当初は48haに及ぶ広大な敷地を有し、南都七大寺の一つに数えられる、東の東大寺に対する西の西大寺にふさわしい官大寺でありました。
その後、平安時代に火災などによって一次衰退しましたが、1235年に名僧興正菩薩釈尊上人が入寺して再興しました。真言律宗の総本山として釈尊上人以来の法燈を伝えており、13世紀より現在も続く大茶盛式や光明真言会などの宗教行事にもその由緒をしのぶことができます。
釈尊上人とその弟子の忍性は、非人・貧民・らい病患者の救済活動を行なっていたことで知られ、その数は数万人に達していたと言われています。